祇園閣 (24 画像)
大倉喜八郎の京都別邸内に立てられた望楼施設。祇園祭の鉾をモチーフとした上層部分を、石垣の上に載せたような異色の外観意匠である。京都市内の眺望を楽しむとともに、書院からの景観要素ともなっている。また、京都の望楼建築の系譜を意識して、東山の景観に聳える楼閣を建てる意図も有していた。構造は、基礎と下層部分を鉄筋コンクリート造、高欄を設けた中層以上を鉄骨・鉄筋コンクリート造としている。下層部分には瀬戸内・北木島産の錆色石を乱積風に貼り、中・高層部分の高欄や付柱、斗栱(ときょう)などに赤味を帯びた紅龍石(こうりゅうせき)を用いている。内部には、伊東忠太のデザインした魑魅魍魎(ちみもうりょう)が電球を抱く照明が各所に設けられている。また、上層天井は、円形に十二支が連なる青銅の中心飾で装飾される。昭和48年に大雲院の境内となり、内部に仏教壁画が描かれた。

●大雲院

・京都府京都市東山区祇園町南側594-

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