平櫛田中彫刻美術館 (13 画像)
平櫛田中(ひらぐしでんちゅう)は、明治5年、現在の岡山県井原市に生まれ、青年期に大阪の人形師・中谷省古のもとで彫刻修業をしたのち、上京して高村光雲の門下生となった。その後、美術界の指導者・岡倉天心や臨済宗の高僧・西山禾山の影響を受け、仏教説話や中国の故事などを題材にした精神性の強い作品を制作する。
大正期には、モデルを使用した塑造の研究に励み、その成果を代表作「転生」「烏有先生」などにおいて示すが、昭和初期以降は、彩色の使用を試み、「伝統」と「近代」の間に表現の可能性を求めた。昭和33年に22年の歳月をかけて完成した国立劇場の「鏡獅子」に田中芸術の集大成を見ることができる。昭和37年には、彫刻界でのこうした功績が認められ、文化勲章を受章した。
昭和45年、長年住み暮した東京都台東区から小平市に転居し、昭和54年に107歳で亡くなるまでの約10年間を過ごした。
小平市平櫛田中彫刻美術館は、日本近代彫刻の巨匠・平櫛田中の作品を保存・展示し、ながくその功績を顕彰するとともに、市民文化の向上を図ることを目的として、昭和59年に平櫛田中の旧宅を公開し、「小平市平櫛田中館」として開館した。その後、平成6年に展示館を新築し、平成17年に遺族から作品の寄贈を受けたことを機に、平成18年4月に館名を「小平市平櫛田中彫刻美術館」へ変更し、現在に至っている。

・東京都小平市学園西町1-7-5
公式ホームページ

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