ベーリックホール (59 画像)
関東大震災後の1930(昭和5)年、ベリック商会の経営者である、イギリス人貿易商B.R.ベリック(Bertram Robert berrick、1878年ロンドン生まれ)氏の自邸として建設された。ベリック氏はフィンランド名誉領事も務め、戦後にこの建物を宗教法人カトリック・マリア会に寄付し、マリア会が経営するセント・ジョセフ・インターナショナル・スクールの寄宿舎「ベーリック・ホール」として使用されていた。設計したのはアメリカ人建築家J.H.モーガンで、山手111番館や山手聖公会、根岸競馬場など数多くの建築を残している。
2001(平成13)年5月、横浜市が取得。同年8月には横浜市歴史的建造物に認定され、その後2002(平成14)年7月に復原・改修等の工事がなされ、公共施設として公開、活用されている。

●建物の特徴
スパニッシュ・スタイルを基調に、建物と庭園を調和させ、明るく開放的な印象を与えている。

●外観
・屋根はオレンジ色の洋瓦で葺かれ、2本の煙突が立つ。
・外壁は明るいベージュ色のモルタル調仕上げ洗い出し。
・窓はスチール製サッシ。1階居間やパーム・ルームには大きなアーチ製の開口。
・2階には四葉型(クワットレ・フォイル)の小窓が3つある。
・軒下を、赤や緑のタイルで構成された幾何学的な帯状文様(フリーズ)で飾る。
・庇は木製化粧垂木が支える。

●内部
・1階の主要室は、居間、パーム・ルーム、客間、食堂。暖炉、床まであるアーチ型の開口、木製の化粧梁による格子天井など。
・居間壁面、原艦ホール、廊下の壁には、石積みの目地と肌合いが、色漆喰によって再現されている。
・主階段の鋳鉄製手摺、玄関扉のアイアンワーク。
・2階には、主人、夫人、令息、客用の4つの寝室、個室がある。
・各室の壁の色彩はすべて異なる。

●庭園・外構
・山手本通りから建物までの間に、充分な庭園のスペースがとられ、豊かに植栽されている。
・本通りからも建物や庭園を臨むことができるように外構、フェンスを整備。

・神奈川県横浜市中区山手町72
公式ホームページ

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